街のお医者さん
銭湯のようなコミュニティクリニックに
「目指すは患者にやさしい地域のかかりつけ医です」
4年間のアメリカ留学で実際の医療の現場を体験し、一昨年7月、念願の地元で開業。日本人でダントツに多いのが、胃や大腸のガン。そこで内科・消化器科クリニックに。
祖父母が八幡宮の若宮大路沿いに銭湯「松ノ湯」を経営していた。近所の人たちからは「太郎ちゃん」と呼ばれ可愛がられて育った酒井さんだけに地元への愛着は人一倍強い。「銭湯は疲れたり、不機嫌な顔の人も帰るときは”ごちそうさま”と言ってニコニコして帰る町の癒しの場所なんです。そんなクリニックにしたいですね」。目指すは”地域のかかりつけ医”。
待ち時間をなるべく短くし丁寧な診療のため原則予約制。患者の負担が少ない鼻からの胃カメラ検査も好評で、内視鏡検査は市内だけでなく逗子、藤沢、横浜などからも来院する。そこで混雑解消に、毎朝8時より胃内視鏡検査も行っている。そしていま、熱心に取り組んでいるのが保険適応の禁煙治療。
待合室はミニギャラリーとし、街の芸術家たちに発表の場として提供。地域のイベント「路地フェスタ」にも進んで参加する酒井さんはいつも笑顔を絶やさない。病気を治すだけでなく何でも話のできるコミュニティクリニック目指しいよいよ3年目に入る。