鼻からする胃内視鏡(カメラ)検査の特徴
負担が少ない
内視鏡は鼻からでもスムーズに挿入できる5.9mmの細さ。従来の内視鏡と比べて大幅な細径化を実現しています。また、経鼻胃カメラを行う時は従来のような胃の動きを止める注射や鎮静剤の注射を使わないないため、心臓や呼吸への影響も少なくなります。
おう吐反射が起きにくい
カゼをひいて病院に行き、喉を見てもらう時に舌の奥を押さえられた時の「オエッ」という感覚が分かる方はそれを想像してください。口から胃カメラを飲むとカメラが舌のつけ根にあたるため「オエッ」という反射が起きてしまいます。経鼻胃内視鏡検査なら舌の上を通らないので、この「オエッ」という反射をほとんど感じずに検査を受ける事ができます。
会話ができる
検査中も口を使っていないため会話が可能です。質問や会話などをしながらリラックスして検査を受けることができます。
実際、私自身も鼻からする胃カメラ検査を受けてみました。そのことは自分で鼻からの胃カメラを受けてみてに詳しく書かせてもらいました。
検査を受ける方からのよくある質問
1. 鼻が痛そうなのですが?
プールに飛び込んだ時のように「ツーンとする痛みなどがあるのでは」と心配される方が多いようですが、鼻にスプレーやゼリーで局所麻酔を行いますので普通は痛みを感じることはほとんどありません。
2. 経鼻内視鏡は新しい方法のようですが、普通の胃カメラに比べ費用がかかるのですか?
現在は、口から行う経口内視鏡と経鼻内視鏡の費用の違いはありません。
経鼻内視鏡の費用については、きちんと保険診療の適応になっており金額が決められています。お支払いいただく費用は加入している健康保険の負担割合で変化します。また、ポリープなどの検査を行ったり、ピロリ菌の検査を同時に行うとそれらの費用も追加されます。
※検査についてご質問のある方はお気軽に当院までお問い合わせください
鼻からする胃内視鏡(カメラ)検査の流れ
1目的 食道・胃・十二指腸の一部について調べるために、内視鏡による検査を行います。
2検査前 内視鏡検査前にウイルス等の感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒)を調べるための血液検査をさせていただきます。
3−1前準備 検査前日は夜9時までに食事をすませ、以降は水分(水またはお茶)のみを摂取してください。
3−2 当日は朝から水以外は取らず、降圧剤、抗不整脈薬などの心臓の薬、精神科の薬以外の薬は飲まないでください。検査30分前に問診票と承諾書、診察券、当院以外から薬を処方されている方はお薬手帳などの一覧表を受付け窓口にお持ちください。
4前処置 胃の泡を消す薬を飲んでいただき、鼻の麻酔を行います。柔らかい細いチューブを用いどちらの鼻から検査を行うかの判断をさせていただきます。また、鼻の中が狭く内視鏡検査を鼻から行えない場合があります。その場合は相談の上、点滴を用い鎮静剤を使用しての経口内視鏡検査に変更させていただきます。
5検査 内視鏡を鼻から挿入し上部消化管をまんべんなく観察します。検査中に必要があると判断した場合には良性・悪性などを診断するための病理検査や、ピロリ菌感染の有無を調べるためなどの目的で、粘膜組織の一部を採取すること(生検)があります。この場合、検査当日は激しい運動および刺激物(アルコール、香辛料など)の摂取を避けてください。
6検査後 約30分後から飲食が可能です。組織検査を受けられた方は2時間くらいあけてください。検査後の説明もありますので、できましたら当日は同伴者と一緒に来院してください。
7 組織検査を行った場合は通常、検査結果がでるまでに約2週間ほどかかります。
8 検査が原因で鼻出血、鼻痛や腹痛などが出現する可能性がありますが、通常鼻出血はまもなく、腹痛なども数日以内に消失します。 精密な検査ほど偶発症の頻度は増加します。胃内視鏡検査による偶発症として、喉・鼻の麻酔藥によるショック、内視鏡操作による出血や穿孔などが発生することがあります。この頻度は、日本全国で検査を受けた方の約0.007%と報告されています。このような重篤な合併症が発生した場合には、再検査、輸血や手術も考慮した治療を適切にかつ迅速におこないます。検査が終了したあとで、万一吐血・黒色便・持続する腹痛などがありましたら、当クリニックまでご連絡ください。夜間緊急時の連絡先なども検査時にお知らせします。
9 検査当日の状況により、検査予約時間通りに開始・終了できるとは限らないことをあらかじめご了承ください。