口からする胃内視鏡(カメラ)検査の流れ
1目的 食道・胃・十二指腸の一部について調べるために、内視鏡による検査を行います。
2検査前 事前にウイルス等の感染症(B型肝炎、C 型肝炎、梅毒)を調べるための血液検査をさせていただきます。
3−1前準備 検査前日は夜9時までに食事をすませ、以降は水分(水またはお茶)のみを摂取してください。
3−2 当日は朝、水以外は取らず、降圧剤、抗不整脈薬などの心臓の薬、精神科の薬以外の薬は飲まないでください。検査30分以上前に問診票と承諾書、診察券、当院以外から薬を処方されている方はお薬手帳などの一覧表を受付け窓口にお持ちください。来院後、鎮静剤使用の必要な方は点滴ルートの確保を行います。
4−1検査 前処置として胃の泡を消す薬を飲んでいただき、のどの麻酔、胃の動きを止める薬の注射を行います。その後、鎮静剤を用いる方は薬の影響により呼吸が浅くなったり、血圧が下がることがあるため、脈拍・血圧モニター装置などを装着します。前処置で用いる薬の影響により目がちかちかしたり、眠気やふらつきが残ることがあります。このため車、自転車での来院はおやめ下さい。
4−2 内視鏡を口から挿入し上部消化管をまんべんなく観察します。検査中に何か異常が疑われる場合には、引き続き精密検査をおこないます。たとえば、内視鏡下に安全な色素などを散布し、病変を明瞭にして診断の助けにすることがあります。また、良性・悪性などを診断するための病理検査や、ピロリ菌感染の有無を調べるためなどの目的で、粘膜組織の一部を採取すること(生検)があります。この場合、検査当日は激しい運動および刺激物(アルコール、香辛料など)の摂取を避けてください。
5−1検査後 約1時間は飲食ができません。組織検査を受けられた方は2時間くらいあけてください。鎮静剤などを注射した場合は検査終了後約1時間程度、安静室で様子をみてから帰宅していただきます。なるべく、同伴者と一緒に来院してください。
5−2 組織検査を行った場合は通常、検査結果がでるまでに10日かかります。
6 検査が原因で咽頭痛(のどの痛み)や腹痛などが出現する可能性がありますが、通常数日以内に消失します。 検査による重篤な合併症として、出血や穿孔などが発生することがあります。この頻度は、日本全国で検査を受けた方の約0.007%と報告されています。このような重篤な合併症が発生した場合には、再検査、輸血や手術も考慮した治療を適切にかつ迅速におこないます。
検査が終了したあとで、万一吐血・黒色便・持続する腹痛などがありましたらクリニックまでご連絡ください。夜間緊急時の連絡先なども検査時にお知らせします。
7 検査当日の状況により、検査予約時間通りに開始・終了できるとは限らないことをあらかじめご了承ください。